Four O'clocks

夏になるといつの間にか

 

あちらこちらにオシロイバナの花が咲き乱れる。

 

そのたくましい花を見つけるたびに

 

なんだか嬉しくなる。

 

 

小さいころ読んだ絵本に

 

昔の花嫁さんが

 

この花の種から採った白粉でお化粧して

 

お嫁入りする話が描かれていた。

 

 

白粉花を探しその種を見つけて

 

小さな手で一生懸命に剥き、

 

中に小さなシッポのような芽を

 

しっとりと包んだ白粉を見つけたときの

 

驚きと感動

 

そして、そのほのかな香りを忘れない。

 

 

これがきっかけか、

 

幼稚園の頃の私は種を見つけては

 

やたらと割って中を調べていた気がする。

 

(幼稚園でお弁当の梅干しの種を割り得意げに中身を先生に見せた記憶がある)

 

 

 

 

中学生の頃に白粉花ついての記事をどこかで読んだ。

 

白粉花は体内時計のようなものを持っていて、

 

夕方に開き朝方にしぼむ。

 

その開花する時間が夕方4時頃だから

 

英名をFour O'clocks(フォーオクロック)だと言うのだ。

 

 

また新たに白粉花を観察してみると

 

なるほど朝は閉じている。

 

そして夕方には開いている。

 

面白い。

 

これが初めて覚えた英語の花の名前だと思う。

 

 

日常では忘れていても20歳以前に記憶したこと、

 

ましてや自分で発見したことは

 

いつも自分のどこかに残っている。

 

 

大人になってから、

 

夏の朝の散歩で閉じた白粉花を見たとき、

 

夕方の散歩で満開になっている白粉花を見かけるたびに

 

なんだか嬉しくてにんまりしていた。

 

 

また、夕方開くこの花が

 

夜のしっとりとした空気に

 

ほんのりとその香を漂わせ、

 

それが子供のころ

 

種の中に見つけた白粉と

 

同じ香りであることに気づいた。

 

 

 

 

時は流れ、LAの家の庭に白粉花が咲いているのを見つけた。

 

そう言えばFour O'clocksだと信じていたけど、

 

本当にそう呼ばれているのかな?

 

「この花どうしたの?」と相棒に聞いてみると

 

99¢ショップ(100均ですね)で買ったミックスの種を蒔いたら

 

この花だけが同じ場所に毎年咲くと言う。

 

やっぱりたくましいなあ(笑)

 

残念ながらFour O'clocksという名前は聞いたことがないらしい。

 

 

改めて観察してみると…

 

 

 

 

 

午後3時ごろの様子

 

 

 

午後5時ごろ

ちょっと開いてきた。

 

 

 

午後6時半

ほとんどの花が開いてきた。

花が開きだしたのは17時過ぎだったか…

 

あれ?

 

でも、今カリフォルニアはサマータイムだから本当は16時だ!

 

ちゃんと合ってる!

 

またしてもこの花ににんまりしてしまうのだ。

 

 

追記

閉じる時間を観察してみたら朝ではなく昼頃だった。

カリフォルニアの陽気に合わせてかパーティータイムが長いようだ。